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- フレンチレストランでのアドリブ左官
過日はkusukusuさんの依頼で、銀座のフレンチレストランの壁を
弊社の左官メニュー、アドリブ左官で施行させていただきました。
kusukusu代表の鈴木様より、「左菊さん、銀座にオールホワイトで、天井はブラックと
いたってシンプルな空間を作るんですが、一面だけ左官でやりたいんですよね。
なんかいいアイディアないっすか?」とわりとポップに相談して頂きましたw
最初は、なんかこじゃれたテクスチャでフランス漆喰とかで雰囲気を出そうかとおもったのですが、
こんな感じ(デコプロバンス)
ですが、いやちょと待てよと、そういえば以前フランスに行ったときに、印象的な外壁が、、、、
ということで、これを再現出来たら面白いなと提案したところ、オーナー様にも話していただき、
承諾を得ました。ありがとうございますm(__)m
さて、どうやって作ろうか?w
ここで、今までの経験と記憶をフル稼働させて、予算と工期とデザインを考えていきます。
アドリブ左官の一番の醍醐味です。苦しいですがw
ということで、稲の実をモチーフにしたデザインを土のブロックにして作り出し、それを壁一面に
貼り付け、目地の部分を土で塗りつける。というプランの完成。
さて、どうやって形にしようか?試行錯誤しながら一歩ずつ前に進めます。
まず、土のオブジェのカタチを数パターン作り、サイズ感の確認。(ここでデザイナーさんから小さくするように指示)
オブジェの色、目地の土の色なども確認して、量産体制に。。。
乾燥させ、いよいよ現場へ。トラックに積み込みます。
現場での施工。あまり機械的に並べ過ぎず、ある程度の規則性を保ちつつ。。。
職人の笠間も頭を悩ませながら。。。。w
完成を迎えるわけです。
実に現場での施工は3日程でしたが、それまでの準備に結構な時間を割きました。
完成です!!
フレンチレストランという事で、オーガニックでかつ洗練された空気が出来たんじゃないかなかと。
後日、kusukusuの鈴木さんとお話させていただき、「経営とクリエイティブディレクターがそばにいることがこれから非常に
重要になる。」とのこと、なるほど。クリエイティブがとても重要であるし、デザインの重要性が垣間見れた気がする、
これからの社会は多様性がどんどん多岐にわたり、なのでしっかりとしたコンセプトとデザインがないと
人の心には響かないなと。
ものづくりの本質は本来そこにあるのだろうし、時代が一回りして職人が職人としてしっかりしないといけないなと感じます。
私の考える職人とは、想いを馳せることができる。先を読むことが出来る。相手の気持ちにたてるという
小学校の道徳で習いそうなwでも、そんなシンプルな姿勢が大切だと思うのです。
それに×技術で表現の幅が決まる。そんな風に考えます。
配慮する心=デザイン 職人とはデザイン×技術 配慮する心がなければ、0なんですね。
そんなデザイン力(配慮)をこれからも鍛えて皆さんのお役に立てればと思います。
どうぞよろしくお願い致します。